ときどき神主ブログ - 神宮大麻頒布始祭 いつも緊張感を持って祭典奉仕
今日は、福岡県神社庁大川三潴支部の神宮大麻頒布始祭(じんぐうたいまはんぷはじめさい)が行われ、私は祭員として奉仕しました。
櫛原天満宮ほか、このウェブサイトで紹介している神社は、福岡県神社庁久留米支部に所属しているのですが、私自身が城島町(旧三潴郡)にある神社に籍があるため、大川三潴支部に所属しています。
神宮大麻頒布始祭というのは、伊勢の神宮のお神札(おふだ)を年末に向かって各家庭に配布するにあたり、その旨を伊勢の神宮に報告し、無事配布が行われること、さらにはお神札を受けた皆さんの健康、幸福を祈る祭典です。
大川三潴支部に所属した最初の年である昨年は、いきなり斎主(祭り主)の大役を任されました。今年は、斎主の次席の祭員でした。
この祭典には、大川三潴支部管内の各神社の総代さんが参列されます。例年250名程でしょうか。この総代さんがお世話をされて、各家庭に神宮さんのお神札が配布されます。
「大勢の参列者の中で、緊張しませんか」と聞かれたことがあります。「そうですね、もう慣れてしまいましたが、でもやっぱり少しは緊張しますね」と、本音で答えましたが、ふと神職になるために一年間通った伊勢の大学でのことを思い出しました。
神職になるために、いろんなことを学びますが、祭典を行うために「祭式」を習います。正座の仕方、立ったときの姿勢、足の運び方から始まって、いろんな動作を徹底的に体に覚え込ませます。これがなかなか大変なのです。
一年間の締めくくりとして、模擬祭典を学生だけで行うのですが、怖い先生の前で「間違えてはいけない」という思いで最高に緊張します。先生が「緊張しますか?」と聞くので、「はい」と正直に答えると先生は、「私も実際の神社の祭典では、神様の前なのでいつも緊張しますよ」と言われました。
どれだけ沢山の祭典を行っても、いつも神様に対しては良い意味での緊張感を持って接すること、これはとても大切なことだと思います。うっかり大切なことを失いそうになっていました。
そういえば、先日もこんな言葉を聞きました。「陛下とお会いした時、今までの人生で一番緊張しました」