祭典時には、龍笛(りゅうてき)・篳篥(ひちりき)・笙(しょう)による合奏が聞かれることがあります。 それが「雅楽」といわれるもので、雅楽の意味は文字どおり雅やかな音楽のことであり、上古の歌舞や中国大陸などから伝来した音楽の総称です。 雅楽には、歌を主とする「歌物うたもの(声楽)」と、楽器による奏楽を主とする「管弦かんげん(器楽)」とがあり、舞が伴った場合には「舞楽(ぶがく)」といいます。 歌物には、神楽歌、久米舞、東遊などがあり、いずれも舞を伴い舞楽となります。 管弦には、中国から伝来した唐楽(とうがく:支那楽)と、朝鮮から伝来した高麗楽(こまがく:伯楽)があります。 唐楽を伴奏として舞う舞を「左舞(さまい)」といい、陵王(りょうおう)などがこれにあたります。 高麗楽を伴奏として舞う舞を「右舞(うまい)」といい、胡蝶(こちょう)や仁和楽(にんわらく)などがこれにあたります。 雅楽では、三管三鼓が用いられますが、三管とは龍笛・篳篥・笙のことをいい、三鼓とは太鼓・羯鼓・鉦鼓のことをいいます。 この他に和琴(わごん)や琵琶(びわ)が加わることもあります。