ときどき神主ブログ - 高良大社 へこかき祭り 川渡祭(かわたりさい) その1
我が家がある久留米市御井町に、高良大社のへこかき祭り(川渡祭)のノボリがあちこち付けられています。
6月1日(月)と2日(火)に行われるのですが、このおまつり、ちょっと複雑なのです。
だからでしょう、祭典の名称も二つあるのです。
では、どんなお祭りなのかをご紹介。
6月1日午前5時半頃
高良大社が鎮座する高良山のふもと、JR久大線「久留米大学前駅」のすぐ北にある「味水御井神社:うましみずみいじんじゃ」にて禊ぎ(みそぎ)が行われます。
この禊ぎには、還暦の方に加え、厄年、数え七歳の子供を中心に、高良大社奉賛青壮年会の皆さんが参加されています。もちろん、希望すれば誰でも参加可能です。
【ポイント1】
この時の禊ぎの格好ですが、一般的に禊ぎをする場合は、「白」を身につけます。すなわち、白衣、白袴、白褌(ふんどし)です。
ところが、この禊ぎでは「赤フンドシ」なのです。手ぬぐいも、赤です。
(しかし、なぜか神主は白なのですが…)
博多山笠のような、「締め込み」ではなく、どちらかというと、普通の(?)フンドシに近いので、それが女性の注目?
禊ぎは、私たち神職で一般に行っている禊ぎ作法です。
声を張り上げ、体を動かし、暖まったところで水に入ります。
この水は、味水御井神社にわき出ている水です。
本来この味水御井神社は、高良大社の神さまが御輿にのってきて、神さまが禊ぎをするところと伝えられています。
ですから、わき水が出ている池は神さま専用、祭り参加者はその隣下にある池で行います。
参加者数は年によって異なりますが、例年50~80名のようです。
もうひとつ。女性も参加できます。もちろんフンドシ……ではありません。
白衣を着て水につかります。
禊ぎが終わってから、ハッピを着て出発です。「エッサ、ホッサ」の掛け声で走ります。
まずは、高良山ふもとの高良下宮社に到着、参拝。お神酒をいただきます。
大体皆ここまでは元気なのですが、運動不足の方は…。
一方高良山ほぼ山頂にある高良大社では、午前七時からの「茅(ち)の輪くぐり」の神事の準備が進められています。この頃には多くの参拝者が茅の輪の前に集合、禊ぎした一行を待ちます。
続く…